◎夫妻は今週、汚職の罪でそれぞれ禁固14年を言い渡されている。
パキスタン、カーン元首相(右)と妻のビビさん(K.M. Chaudary/AP通信)

パキスタンの地方裁判所は3日、婚姻法に違反したとして、カーン(Imran Khan、服役中)元首相とその妻に禁固7年の有罪判決を言い渡した。地元メディアが3日に報じた。

それによると、カーン被告と妻のビビ(Bushra Bibi)被告は「離婚から3カ月以内に再婚してはならない」という婚姻法の条項に違反したという。夫妻は検察の主張を否定している。

夫妻は今週、汚職の罪でそれぞれ禁固14年を言い渡されている。

パキスタンでは2月8日に総選挙が予定されており、カーン氏を支持する有権者は一連の裁判を「シャリフ政権による弾圧」と呼んでいる。

中露寄りのカーン氏は1月31日に結審した汚職裁判で公民権停止10年を言い渡されたが、判決を却下し、即日控訴。「総選挙に出馬する!パキスタンの民主主義を取り戻そう!ありがとう」とSNSに投稿していた。

カーン氏の政党「パキスタン正義運動(PTI)」は一連の裁判に西側の諜報機関が関与していると主張している。

カーン氏が有罪判決を受けたのは2022年に弾劾されて以来4度目。刑期は合計34年となっている。

アナリストたちはカーン氏の裁判がすさまじい勢いで進んでいることについて、「独立76年の歴史の半分を支配してきた軍指導部を糾弾したことに対する罰」と指摘。カーン氏は弾劾される数カ月前、軍指導部が米国と共謀してパキスタンを軍事国家に変えようとしているなどと主張していた。

地元メディアによると、カーン夫妻は控訴する意向を示し、判決を「政治的動機によるもの」と非難したという。

検察はカーン夫妻が婚姻法を無視して離婚から3カ月以内に再婚した証拠があると主張。判事は検察が示した証拠を支持した。

カーン被告は現在、150件以上の訴訟を抱えている。

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