◎パキスタンは昨夏、壊滅的な洪水に見舞われ、300億ドル以上の経済損失を被った。
2022年7月29日/パキスタン、南西部バルチスタン州郊外(Getty Image/AFP通信)

国際通貨基金(IMF)が12日、経済危機に直面するパキスタンへの融資30億ドルを承認した。

それによると、理事会はパキスタンの経済安定化プログラムを支援するため、9ヶ月間にわたって資金を融資することに合意したという。

シャリフ(Shahbaz Sharif)首相とIMFのゲオルギエワ(Kristalina Georgieva)専務理事は先月末に会談。その後、中央政府とIMF高官による協議が行われていた。

IMFは声明で、「パキスタンは経済的に厳しい局面にあり、外部環境、洪水、旧政権の失策などにより、2023会計年度には大幅な財政赤字、インフレ、外貨準備の著しい減少に直面すると予想される」と述べている。

シャリフ氏はIMFの決定を即座に歓迎し、「経済を安定させようとする中央政府の取り組みは大きく前進した」と表明した。

シャリフ氏は昨年4月の不信任決議で弾劾されたカーン(Imran Khan)前首相に代わって就任して以来、経済危機の克服に努めてきた。

パキスタンは昨夏、壊滅的な洪水に見舞われ、300億ドル以上の経済損失を被った。

アナリストによると、パキスタンは今後2年間で海外からの借入金に利子をつけて返済するために少なくとも200億ドルが必要だという。

しかし、同国の外貨準備高は今年初めの時点で40億ドルを下回った。政府は米ドルを節約するために一部の輸入を禁止している。

中国、サウジ、UAE(アラブ首長国連邦)はこの半年、パキスタンの債務不履行を回避するため、多くの資金を援助してきた。

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