◎現在、香港で同性カップルに認められているのは公務員手当や扶養ビザなどのみである。
香港の地方裁判所は17日、同性カップルへの住宅補助金支給を拒否する政府の政策は違憲であると裁定した。
LGBTQ+(性的少数者)への補助金支給拒否をめぐっては、別の2つの裁判でも違憲と裁定されている。
高等裁判所はこのうち1件の裁判で中央政府・住宅局の控訴を棄却している。
17日の判決により、住宅局の規則のいくつかが憲法が定める平等権に違反していると認められた。
住宅局の規則により、海外で結婚した同性カップルは公的賃貸住宅への入居を申請できず、さらに、補助金付きアパートに入居した個人のパートナーは家族・扶養者と定義されない。
地方裁判所はこの規則について、「憲法違反であり、深刻な差別である」と裁定した。
この判決は同性カップルの生活に大きな影響を与えると予想される。
現在、香港で同性カップルに認められているのは公務員手当や扶養ビザなどのみである。
香港の最高裁は先月、「政府は同性パートナーシップに関する法的枠組みを構築すべきである」という画期的な判決を下した。
今回の裁判に関わった民間団体はフェイスブックに声明を投稿。判事に謝意を示し、住宅局が控訴しないことを望むと表明した。