◎ジミー・ライ氏を含む香港の著名な民主活動家たちは、2019年の民主化抗議に関連する罪で逮捕され、4月16日に有罪判決を受けた。
2020年7月1日/香港のメディア王、ジミー・ライ氏(AP通信/Vincent Yu)

現地メディアによると、香港の民主活動家ジミー・ライ氏は無許可の集会に参加した罪で懲役14カ月の実刑判決を受けたという。

ライ氏を含む香港の著名な民主活動家たちは、2019年の民主化抗議に関連する罪で逮捕され、4月16日に有罪判決を受けた。

メディア王と呼ばれるライ氏は、共産党指導部の弾圧に立ち向かう香港を代表する批評家のひとりである。同氏の所有するアップルデイリー紙は世界に指導部の問題行動を発信し続けてきた。

ライ氏を含む活動家たちは、2019年8月18日と同年8月31日の抗議活動に参加した罪に問われていた。

アップルデイリー紙は今週、刑務所に収監されたライ氏の声明を発表した。「正義を求めることはジャーナリストの責務です。私たちは悪の実態を報じ続けます。私たちはこれからも責任を果たしていきます」

サウスチャイナモーニングポストによると、ライ氏は8月18日の抗議活動に参加した罪で懲役12カ月、さらに8月31日の抗議活動に参加した罪で懲役2か月を言い渡されたという。元議員のイ・チュクヤン氏も両方の抗議に参加した罪で有罪判決を受けている。

ライ氏はこれとは別の6つの告発に直面しており、この中の2つは国家安全維持法違反と伝えられている。地元メディアによると、検察はさらに別の容疑でライ氏の投獄期間を延長する可能性があるという。

2021年4月16日/香港、民主活動家たち(ゲッティイメージズ)

2019年、民主化を求める抗議活動は最高潮に達し、治安部隊と一部の民主活動家たちは路上で激しく衝突した。主要な活動家たちは今月初めに有罪判決を受けている。

活動家を支持する団体および弁護士は、「集会を開催する権利は香港の憲法で保障されているため、共産党は一連の抗議活動を認め、関連する全ての告発を却下しなければならない」と主張した。

しかし、共産党検察は「香港の憲法は集会の自由を保障しているが、絶対ではない」と活動家の要求を却下した。

<8月18日の抗議活動で有罪判決を受けた活動家>
・ジミー・ライ(黎智英)12か月
・レオン・クオックホン(梁国雄)18カ月
・アウ・ノックヒン (區諾軒)10か月
・シド・ホー(何秀蘭)8カ月
・マーティン・リー(李柱銘)11カ月執行猶予付き
・アルバート・ホー(何俊仁)12カ月執行猶予付き
・マーガレット・ン(呉靄儀)12カ月執行猶予付き
・ルング・イウ・チャング(梁耀忠)8カ月執行猶予付き

<8月31日の抗議活動で有罪判決を受けた活動家>
・ジミー・ライ(黎智英)2か月
・リー・チュクヤン(李卓人)2か月
・ヨン・サム(楊森)8カ月執行猶予付き

香港の政治の権利を長年求めてきた民主党の初代会長、82歳のマーティン・リー氏も有罪判決を受けた。リー氏は「香港の民主主義の父」と呼ばれ、弁護士として活動している。

リー氏は2020年に逮捕された際、記者団に「安心した」と語った。「善良な多くの若者が逮捕され、起訴されています。私はとても心苦しく思っていました。できることなら彼らの代わりに逮捕されたいと思っていました」

ロングヘアの愛称で親しまれているレオン・クオックホン氏は香港の立法評議会(LegCo)の元議員であり、雨傘運動後に議会で傘を掲げたため議員資格を失った。

マーガレット・ン元議員は公民党の幹部の一人であり、他の野党グループおよび活動家らと共産党指導部を厳しく非難していた。

共産党指導部は2020年に世界中で物議を醸した国家安全維持法を導入した。これにより、指導部の意に沿わない集会や活動はすべて取り締まりの対象になった。

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