バングラ特別法廷、ハシナ前首相に死刑判決、インドに亡命中
ハシナ氏とカーン氏はインドに亡命中。特別法廷は2人に出廷を命じ、インド政府に身柄を引き渡すよう要請している。
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バングラデシュの特別法廷は17日、ハシナ(Sheikh Hasina)前首相とカーン(Asaduzzaman Khan)前内相に対し、昨年起きた学生蜂起への弾圧で数百人を殺害したとして、死刑判決を言い渡した。
ハシナ氏とカーン氏はインドに亡命中。特別法廷は2人に出廷を命じ、インド政府に身柄を引き渡すよう要請している。
ハシナ氏は24年8月、反政府デモが激化したことを受け退任、インドに逃亡した。
治安部隊はこのデモを武力で取り締まり、750人以上が死亡、数千人が負傷したと報告されている。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は今年2月、3週間の抗議デモ中に最大1400人が殺害された可能性があると報告した。
検察は先月、人道に対する罪などで2人に死刑を求刑していた。
インド政府は2人の身柄引き渡しを拒否している。
特別法廷は人道に対する罪5件でもハシナ氏に有罪判決、終身刑を言い渡した。
第三の容疑者である前警察庁長官はハシナ氏の指示を受けたと証言。罪を認め、禁固5年の実刑判決を言い渡された。
ハシナ氏とカーン氏は30日以内に出廷しない限り、控訴できない。
ハシナ氏は国家の全治安部隊、自身の政党・アワミ連盟およびその関連団体に対し、大量殺戮、女性と子供を標的とする暴力、遺体の焼却、負傷者への医療措置の拒否など、これらの行為を実行するよう直接命令した責任があると告発されている。
ハシナ氏は検察の告発を「政治的動機」によるものと非難。「死ぬまでインドにとどまる」と主張している。
インド外務省は17日、ハシナ氏とカーン氏への判決を承知していると声明を出したが、2人の身柄引き渡しには言及しなかった。
