SHARE:

インド南部ゴア州のナイトクラブで火事、25人死亡

火事は同州アーポラのナイトクラブで7日の午前0時過ぎに発生。ガスシリンダーが爆発し、一気に燃え広がったという。
2025年12月7日/インド、南部ゴア州、炎上するナイトクラブ(AP通信)

インド南部ゴア州のナイトクラブで火事があり、少なくとも25人が死亡、複数人が負傷した。地元当局が7日、明らかにした。死者には観光客も含まれており、多くはクラブの従業員やキッチンスタッフとのこと。

火事は同州アーポラのナイトクラブで7日の午前0時過ぎに発生。ガスシリンダーが爆発し、一気に燃え広がったという。

爆発直後、およそ100人がダンスフロアにいたとされる。

警察と消防が救助にあたったが、クラブの出入口が狭く、消防車も建物に近づけず、400メートルほど離れた地点に駐車せざるを得なかったため、消火活動が遅れた。

出火から約2時間後に鎮火したが、多数の犠牲と重傷者が出た。犠牲者の多くは煙による窒息が原因とみられる。

ゴア州首相は現場を視察し、クラブの安全管理体制などを調査するよう求めた。

当局はクラブの安全管理と建築・消防の規定が守られていたかどうかを検証する方針を示している。

モディ(Narendra Modi)首相は7日、X(旧ツイッター)に声明を投稿し、哀悼の意を表した。

この事件はインドを代表する観光地のひとつであるゴア州にとって、観光産業の根幹を揺るがす大惨事となった。特に建物の安全性や消防設備、脱出口の確保など、娯楽施設の安全基準遵守の重要性が改めて問われている。

消防・警察当局と州政府は類似のクラブやバーを対象に安全検査を強化し、問題があれば営業停止や処罰も視野に入れている。

現在、負傷者は病院で手当を受けており、犠牲者の遺体は収容され、身元確認と遺族への連絡が進んでいる。

クラブの経営者はこの火災の原因や責任の所在をめぐり捜査を受けることが確実視されている。

ゴア州のナイトライフと観光の“顔”として人気を博してきたナイトクラブで起きた悲劇は、安全対策の甘さがもたらす代償の大きさを突きつけるものとなった。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします