◎パキスタンの人口は約2億4000万人。99%がイスラム教徒で、シーア派の割合は15%と推定されている。
2024年3月30日/パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルの住宅地(Getty Images)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州でイスラム教スンニ派とシーア派の武装勢力が衝突し、少なくとも37人が死亡、25人が負傷した。警察が23日、明らかにした。

それによると、戦闘は同州北ワジリスタン郊外の地区で発生。逮捕者は出ておらず、陸軍と警察が武装勢力を追跡しているという。

同州では今週、シーア派の信徒を乗せた複数の車が武装集団の襲撃を受け、42人が殺害されたばかりである。

パキスタンの人口は約2億4000万人。99%がイスラム教徒で、シーア派の割合は15%と推定されている。

両派は概ね平和的に共存しているが、シーア派が多数派の地域、特にカイバル・パクトゥンクワ州では数十年にわたり緊張状態が続いている。

AP通信は警察関係者の話しとして、「少なくとも2つの地区で銃撃戦が発生し、武装した男たちが商店、民家、公共施設に火を放った」と伝えている。

それ以上の詳細は明らかになっておらず、犯行声明を出した組織も確認されていない。

地元テレビ局はスンニ派の過激派が複数のシーア派教徒を人質に取ったと報じているが、詳細は不明だ。

SNSで共有された動画には市場とみられる施設から逃げ出す人々の背後で何もかが銃を乱射する様子が映っていた。

カイバル・パクトゥンクワ州の一部地域では数カ月前から多数派のスンニ派と少数派のシーア派により対立が激化し、100人以上が死亡する事態となっている。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク