バングラデシュ総選挙、BNPが単独過半数「新たな民主主義の夜明け」
今回の総選挙は2024年に大規模デモでハシナ政権が崩壊した後に行われた初の国政選挙であり、「新たな民主主義の夜明け」と期待されていた。
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バングラデシュで2月12日に実施された総選挙について、主要政党バングラデシュ民族主義党(BNP)が議会(一院制、定数300)の過半数を獲得・勝利した。地元メディアが13日に報じた。それによると、BNPは151議席を獲得したという。この結果は政治的安定の回復につながる節目として国内外で注目されている。
今回の総選挙は2024年に大規模デモでハシナ政権が崩壊した後に行われた初の国政選挙であり、「新たな民主主義の夜明け」と期待されていた。多くの有権者が投票に参加し、投票所には長蛇の列ができた。
BNPを率いるのは、党の実質的なリーダーであるラーマン(Tarique Rahman)氏である。ラーマン氏は故ジア(Khaleda Zia)元首相の息子で、「汚職根絶」「経済改革」「社会的公正」といった公約を掲げた。BNPの勝利は長らく続いたアワミ連盟の支配からの脱却を象徴するものとして評価されている。
選挙では過去最大規模となる2000人以上の候補者が50を超える政党から立候補し、BNPと対抗する勢力としてイスラム原理主義ジャマート・イ・イスラミ党が存在感を示した。イスラミ党は約40議席を確保し、BNPに次ぐ勢力として議会に進出する見通しだ。
選挙の実施にあたっては、憲法改正をめぐる国民投票も同時に行われるなど、政治制度の見直しに向けた動きも進んだ。これは国の統治機構を刷新し、長期にわたる政治的不安を解消するための取り組みの一環と位置付けられている。
今回の選挙で注目されたのは、若年層の政治参加がこれまでになく活発だった点だ。多くの若者が初めて選挙権を行使し、投票率は前回選挙を上回る見込みと報じられている。有権者の間では、政治の新たな方向性や経済的な希望を求める声が強く、既存の政治勢力に対する不満が投票行動に反映されたとの分析もある。
一方で、アワミ連盟の支持者や一部の国際人権団体からは、選挙過程における不透明さや制度的な問題を指摘する声も上がっている。死刑判決を受けているハシナ(Sheikh Hasina)前首相(インドに亡命)の政党が選挙に参加できなかったことや、政治的対立が未だ根強いことを背景に、選挙の正当性をめぐる議論が続く可能性もある。これに対し、BNPは選挙の勝利を民主主義の回復と位置付け、政権運営に向けた具体的な政策実行を急ぐ姿勢を示している。
BNPが過半数を確保したことで、ラーマン氏が次期首相として政権を率いる可能性が高まった。今後、BNPは国の政治体制の安定化や経済再建、社会改革などへの取り組むことが求められる。また、主要な国内外の課題に対してどのように対応していくかが、バングラデシュの将来を左右する重要なポイントになるとみられる。
