◎犠牲者はメタノール入りの密造酒を摂取したと考えられている。
アルコールを飲む女性(Getty Images)

ラオスのタイ国境近くの観光地で密造酒とみられるアルコールを飲んだオーストラリア国籍の女性ら4人が死亡した。

オーストラリアのアルバニージー(Anthony Albanese)首相は20日の声明で、19歳の女性がタイの病院で亡くなったことを確認したと明らかにした

イギリス政府は21日、豪の女性と一緒に行動していたイギリス国籍の28歳女性がラオスのタイ国境近くでアルコールを飲み、その後亡くなったと明らかにした。

さらに、米国人とデンマーク人の旅行者2人もラオスでアルコールを飲んだ後に体調を崩し、亡くなったことが確認された。

イギリス外務省は声明で、「ラオスで亡くなった女性の家族を支援しており、現地当局と連絡を取り合っている」と述べた。

BBCによると、28歳女性は法律事務所で働く弁護士。豪の女性と同じアルコールを飲んだとみられる。

オーストラリア放送協会(ABC)は20日、ラオスのホテル関係者の話しとして、「女性2人は11月13日にチェックアウトする予定だったが、他の宿泊客からこの2人が体調を崩していると連絡を受け、病院への搬送を手配した」と伝えていた。

その2日前、女性2人は100人以上の宿泊客と一緒に、ホテルからのもてなしとして提供されたラオス産ウォッカを無料で飲んでいたという。

その後、2人は外出し、翌朝ホテルに戻ったとされる。ホテル提供のウォッカを飲んだ他の宿泊客が体調不良を訴えたという情報はないという。

タイのメディアは犠牲者の数を5人と報じている。

犠牲者はメタノール入りの密造酒を摂取したと考えられている。

タイのメディアによると、ラオスの一部地域ではメタノールを加えた密造酒が出回っているという。メタノールを摂取すると臓器障害や脳障害を引き起こす。主な症状は胸痛、吐き気、過呼吸、失明、昏睡など。

ラオス政府はコメントを出していない。

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