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パキスタン・ショッピングモール火災、死者29人に、数十体の遺体の一部発見

4階建ての複合施設「グル・プラザ(Gul Plaza)」で発生した火災の捜索活動は5日目に入った。
2026年1月21日/パキスタン、最大都市カラチ、火事が発生したショッピングモール(AP通信)

パキスタン南部シンド州の最大都市カラチのショッピングモールで1月17日に発生した火災について、地元当局は21日、これまでの多数の遺体の「一部」を発見し、死者数が一気に増加する可能性があると明らかにした。

4階建ての複合施設「グル・プラザ(Gul Plaza)」で発生した火災の捜索活動は5日目に入った。救助隊は全焼した複数の店舗内で多数の「パーツ」を発見・収容。地元テレビ局は当局者の話しとして、「ある店舗では15~25人程度と推定される人体の一部が見つかった」と伝えている。

21日時点で確認された死者数は29人、部位の発見により最終的な死者数は増加する可能性がある

このモールは約1200店の小売店を抱える大型商業施設で、衣料品、化粧品、家庭用品などが販売されていた。火災は17日夜に発生し、可燃性の高い商品が多数あったことから短時間で延焼、消火活動には約24時間を要した。建物の一部は崩壊し、内部は激しく損壊、救助隊は重機を使って瓦礫を取り除き、慎重に捜索を続けている。

救助・捜索当局者は回収された人骨や体の一部はDNA鑑定を経て身元確認が進められると述べ、確認には時間を要すると説明した。カラチ病院の外科医は、同病院がこれまでに20を超える体の一部を受け取ったと明かし、識別不能の遺体片が多いことから鑑定の重要性を強調している。

当局は依然として多くの行方不明者がいるとみており、電話の位置情報などから火災当夜に少なくとも30人以上が建物内にいた可能性があるとしている。行方不明者の家族らが現場で安否情報を待つなか、悲嘆に暮れる姿も見られた。当局は遺族に補償や支援を提供する準備を進めているが、状況は依然として混沌としている。

初期の調査では、出火元について配線の短絡が原因の可能性が指摘されている。カラチ市当局は証拠の収集とともに、安全基準や消防対策の不備が大規模火災の一因になったのではないかとして、建築規制当局との協力による調査を進めている。

この火災はカラチで発生した致命的な建物火災の一つになりつつある。市内では2023年にもショッピングモール火災で10人が死亡するなど、消防安全基準と規制の欠如が批判の的となってきた。今回の惨事は官民双方に対し、火災予防策の強化と緊急対応能力の改善を求める声を一段と高めるものとなっている。

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