インド南部群集事故、死者40人に、124人負傷、政党集会で将棋倒し
事故は同州カラール地区で27日午後に発生。人気俳優のビジャイ氏が党首を務める政党の集会で大勢が将棋倒しになった。
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インド南部タミルナド州の政治集会で発生した群集事故について、保健当局は28日、これまでに40人が死亡し、124人が病院で治療や手当てを受けていると明らかにした。
州保健相はAP通信の取材に対し、「27日夜の時点で36人が亡くなり、その後4人が病院で息を引き取った」と語った。
40人のうち9人は子供であった。
事故は同州カラール地区で27日午後に発生。人気俳優のビジャイ(Joseph Vijay)氏が党首を務める政党の集会で大勢が将棋倒しになった。
地元メディアによると、当時現場には3万人以上が集まっていたという。
ビジャイ氏はタミルナド州で最も成功した俳優の一人であり、26年初頭に予定されている州選挙への出馬を表明している。
集会に参加していた地元住民はAPに、「ビジャイさんは正午頃に演説する予定であったが、6時間以上遅れて到着した。その頃には大勢が道路を埋め尽くしていた」とと語った。
州政府は調査委員会を立ち上げ、事故の原因を調査するとしている。
地元テレビ局は政党関係者の話しとして、「会場周辺には群衆管理のため多くのバリケードやロープが設置されていたが、あまりにも多くの人が集まり、誰も制御できなかった」と伝えている。
インドでこのような群集事故は珍しくない。
北部ウッタラカンド州ハリドワールでは7月、ヒンズー教の寺院で群集事故が発生し、少なくとも6人が死亡、数十人が負傷した。
北部プラヤグラージでは今年1月、ヒンズー教の宗教行事「クンブメーラ」の会場で群集事故が発生し、少なくとも30人が死亡、数十人が負傷した。
ウッタルプラデシュ州の宗教行事で1年前に発生した事故では少なくとも116人が死亡、80人以上が重軽傷を負った。