香港高層住宅火災、死者128人、行方不明者の捜索続く、新たに8人逮捕
火災は鎮火したものの、およそ200人が現在も行方不明となっている。亡くなった128人のうち89人は身元を確認できていない。
.jpg)
香港北部・大埔の高層集合住宅で発生した大規模火災について、当局は28日、これまでに128人の死亡を確認し、行方不明者の捜索を続けていると明らかにした。
火災は鎮火したものの、およそ200人が現在も行方不明となっている。亡くなった128人のうち89人は身元を確認できていない。
火災は11月26日午後、改修作業中の建物の下層で発生、足場ネットから燃え広がったとみられる。出火原因は明らかになっていない。
この団地は8棟の31階建て住宅群からなり、7棟が炎に包まれた。外壁に取り付けられていたプラスチック製のパネルや、足場に使われた竹とネットが燃料となり、強風もあって炎が建物間を一気に駆け巡ったとされる。
火災報知器が作動しなかったとの報告もあり、初動段階での警報機能の不備も被害拡大に拍車をかけたとみられている。
この惨事を受け、修繕工事に携わっていた企業関係者らに対する捜査が進められてきた。当局は28日、工事に関与した建設業者や技術コンサルタントら計8人(40歳〜63歳)を逮捕したと明らかにした。
これに先立ち、別の責任者3人が過失致死容疑で逮捕されており、今回の逮捕を含め少なくとも11人が捜査対象となっている。
当局は建材の選定あるいは施工の過程で安全基準に違反があった可能性があるとみている。
今回の火災は同地域では80年ぶりとなる規模の被害で、住宅火災としては戦後最悪級の惨事とされている。
団地の戸数は約2000戸、居住者は約4800人にのぼり、高齢者や外国人など社会的弱者を含む多様な住民が暮らしていた。
犠牲者の中にはインドネシア人の家政婦も含まれており、海外から働きに出てきた人々の悲劇が改めて浮き彫りとなっている。
救助・捜索には2300人以上の消防・医療関係者が動員された。火は約40時間後にようやく鎮火したが、団地は黒焦げの“廃墟”と化し、時折残る煙が生々しさを伝えている。
この火災は工事現場で伝統的に用いられてきた竹足場や建材の安全性に対する問題点を改めて浮き彫りにした。
当局は同様の工事を進めている他の住宅団地に対する即時点検を始めており、今後は建材や施工基準の見直しを含む抜本的な安全対策の強化が求められている。
犠牲者の遺族や地域住民、支援ボランティアらは深い悲しみに包まれ、住まいとコミュニティを一瞬で失った人々が今後の補償、住居再建、安全な住宅環境の確保を強く求めている。
一方で社会全体では、住宅の耐火安全性や改修工事の監督体制など「当たり前」と思われてきた仕組みに対する信頼が揺らいでおり、香港社会にとって大きな転機となる可能性がある。
