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パキスタン・ショッピングモール火災、死者67人に、行方不明者多数

捜索・救助活動は6日目に入り、黒焦げになった建物を重機で解体する中、新たな遺体が相次いで発見されている。
2026年1月18日/パキスタン、最大都市カラチ、火事が発生したショッピングモール(AP通信)

パキスタン南部シンド州の最大都市カラチのショッピングモールで1月17日に発生した火災について、当局は22日、これまでに67人の死亡を確認したと明らかにした。

捜索・救助活動は6日目に入り、黒焦げになった建物を重機で解体する中、新たな遺体が相次いで発見されている。身元確認は困難な状態であり、DNA鑑定が行われている。

火災は17日夜、4階建ての複合施設「グル・プラザ(Gul Plaza)」内で発生し、化粧品や衣類、プラスチック製品の影響で急速に燃え広がったとみられている。出火原因は調査中、当局は電気系統の不具合が引き金になった可能性を指摘している。

このモールでは約1200店舗が営業していたとされ、多くの小規模商店主や従業員、買い物客が利用していた。火災発生時刻は閉店間際で、多数の人々が店内に残っていたとみられる。当局によると、少なくとも70人が行方不明と報告され、死者数はさらに増える可能性があるという。

カラチ警察の広報担当は声明で、発見された遺体の多くが損傷や焼失のため判別が難しく、DNAサンプルを基に家族への引き渡しを進めていると述べた。捜査当局はモール周辺に警察を展開し、一般人の立ち入りを制限しながら慎重に捜索を続けている。

被災者の家族は現場や病院前に集まり、身元確認のためのDNAサンプル提供や情報収集を行っている。ある家族はショッピングに出かけた親族がそのまま行方不明になっていると涙ながらに語り、救助活動の遅さや情報公開の不十分さを批判する声も上がっている。

カラチ市やシンド州政府は現場での捜索活動に全力を挙げており、被災者支援や事後処理のための体制強化を進めている。また、同様の惨事を防ぐため都市内の建築物や商業施設の防火安全基準の見直しを検討していると述べているが、具体的な対策は未だ途上にある。

この火災は建物の安全基準や規制の不十分さが長年指摘されてきたカラチの都市インフラの脆弱さを改めて浮き彫りにした。過去にも同市では商業施設や工場での火災が相次いでおり、防火体制や緊急対応の改善が急務となっている。

この火災による損失は人的被害だけにとどまらず、多くの店舗や従業員の経済的打撃も深刻である。地元当局は被災者救済策を打ち出す一方、原因究明と安全基準の強化に向けた調査を継続している。今後も遺体の発見や身元確認が進む見通しであるが、カラチ市民の間には再発防止への強い期待と不満が渦巻いている。

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