インドネシア軍と反政府ゲリラが衝突、14人死亡 パプア州
軍はゲリラ組織「西パプア民族解放軍(TPNPB)」の戦闘員14人を殺害した。
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インドネシア軍は16日、パプア州で反政府ゲリラとの戦いが勃発し、銃撃戦の末、集落を奪還したと発表した。
それによると、ゲリラ組織「西パプア民族解放軍(TPNPB)」の戦闘員14人を殺害したという。
しかし、TPNPBはこの主張を否定。死亡した戦闘員は3人で、軍が無実の民間人9人を殺害したと主張した。
軍報道官によると、戦闘はパプア州郊外の集落で15日朝に勃発。対テロ作戦の準備を行っていた部隊にTPNPBの弓矢兵が先制攻撃を仕掛け、銃撃戦になったという。
報道官は声明で、「部隊は6時間半にわたる戦闘の末、ゲリラを撃退し、反乱の温床となっていた集落を奪還した」と述べた。
また報道官はゲリラ兵14人の遺体を収容し、政府側に死傷者はなかったと説明。ライフル1丁、エアライフル4丁、弾薬、スコープ、双眼鏡、通信機器、文書、旗を押収したとのこと。
TPNPBの報道官は声明で軍の発表を否定。この集落に基地はなく、死者14人のうち9人は無実の住民であったと主張した。
また報道官は「殺害された14人のうち、戦闘員は3人だけだった」と述べた。
インドネシア領パプア(旧オランダ領)はインドネシア本島とは民族的・文化的に大きく異なる。パプアは1961年にオランダから独立したものの、2年後にインドネシアの支配下に置かれた。
インドネシア政府は国連が主導した1969年の投票でパプアを編入。それ以来、西パプア州とパプア州では紛争が続いており、解決の見通しは立っていない。
TPNPBや「自由パプア運動(OPM)」などの反政府勢力はパプアの分離独立を目指している。