◎爆発は工場の製錬炉で昨年12月24日に発生。補修作業に当たっていた中国人8人を含む21人が死亡、数十人が重軽傷を負った。
インドネシアの警察当局は12日、スラウェシ島モロワリにある中国資本のニッケル工場で昨年発生した爆発事故について、中国人2人が起訴される見通しと明らかにした。
このニッケル工場は習近平(Xi Jinping)政権の「一帯一路」に基づく多国間開発計画の一部である。
爆発は工場の製錬炉で12月24日に発生。補修作業に当たっていた中国人8人を含む21人が死亡、数十人が重軽傷を負った。
工場の所有者は中国・江蘇徳龍ニッケル業傘下のPT IMIP(PT Indonesia Morowali Industrial Park)。
スラウェシ警察の報道官は記者会見で、「捜査の結果、2人の中国人を起訴する十分な証拠を得た」と語った。
2人は製錬炉の現場監督と副監督。氏名はイニシャルのみ公表されている。
検察は業務上過失致死傷罪で2人を起訴する見通し。最高刑は懲役5年である。
警察の捜査によると、爆発当時、炉はメンテナンス中で稼働しておらず、炉内に残留していた鉄鋼スラグが何らかの原因で流出・出火し、その火が近くの溶接用酸素ボンベと接触・爆発を引き起こしたという。
ニッケルは電気自動車のバッテリーに欠かせない材料のひとつである。