◎習主席が公式に自治区を視察するのは8年ぶり。
2022年7月13日/中国、新疆ウイグル自治区、習近平国家主席(中央)(Yan Yan/新華社通信)

中国の国営メディアは15日、習近平(Xi Jinping)国家主席が新疆ウイグル自治区を視察したと報じた。習主席が公式に自治区を視察するのは8年ぶり。

新華社通信によると、習主席はこの地域でも共産党の政策を完全かつ忠実に履行すると約束し、「社会の安定と永続的な安全が目標である」と強調したという。

共産党はウイグル族の住民100万人以上を拘束し、綿花などの栽培を強制している。西側諸国はこの地域の多くの輸出品に規制をかけているが、中国はウイグル族の虐殺と弾圧を否定している。

前回の視察時には鉄道駅が爆破され3人が死亡。事件から3年後、共産党はウイグル族を虐殺・弾圧・大量拘束した。

多くの専門家が刑務所のような更生施設への収容を文化的虐殺と呼んでいる。欧米の主要国は非合法な拘束、家族の分離、海外留学や外国との接触を理由にした投獄に関与した当局者に制裁を科している。

新華社通信は政府報道官の声明を引用し、「習主席は12日~15日まで地区を視察。この地区を調和のとれた、繁栄した、文化的に進んだ地区に発展させると住民に約束し、喝采を浴びた」と報じている。

習主席は新疆を一帯一路の「中核地域」と呼んでいる。

報道によると、習主席は新疆の強制労働を取り仕切る準軍事組織「新疆生産建設兵団(XPCC)」の指導者とも会談した。

XPCCは独自の裁判所、学校、保健システムを運営する政府機関であり、米国に制裁を科されている。

新華社通信は、「習主席はこの地域を開拓し、安全保障の確立に貢献したXPCCに賛辞を贈った」と報じている。

新疆ウイグル自治区はロシアやアフガニスタンなどと国境を接している。共産党はインセンティブを提示することでこの地域の中国化を進めている。

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