◎地震は四川省甘孜チベット族自治州濾定県で5日の現地時間午後1時頃に発生した。
中国の国営メディアは12日、西部四川省で先週発生したM6.8の地震について、これまでに93人の死亡を確認し、少なくとも25人の行方が分かっていないと報じた。
地震は四川省甘孜チベット族自治州濾定県で5日の現地時間午後1時頃に発生した。
中国中央テレビ局（CCTV）によると、11日夕方時点で25人の行方が分かっておらず、捜索活動が続いているという。
行方不明者の捜索と支援活動は洪水・土砂崩れの危険性が高まった影響で難航し、過疎地の住民はなかなか避難できずにいるようだ。
地震は同省の最大都市成都市にも大きな影響を与えた。中国版ツイッターのWeiboによると、コロナ封鎖の影響で外出を禁じられた住民が地震に巻き込まれ負傷したケースも報告されたという。
Weiboで拡散した動画には集合住宅の入り口に設置された金属門を叩いて助けを求める住民の姿が映っていた。この門は当局が住民の外出を防ぐために設置したものである。
成都市の住民約2100万人が厳格なコロナ統制下に置かれている。
同市は12日、新規陽性が報告されていないいくつかの地域の規制を解除すると発表した。しかし、住民の大部分は外出できない状態で、Weiboには「食料が切れた」「お腹が空いた」「誰か助けて」と言った投稿が多数寄せられている。
当局によると、成都市の12日の新規陽性は143人、その半数以上が無症状だった。
中国共産党は世界中でコロナ制限の緩和や廃止が進む中、厳格なロックダウンと集団検査を堅持している。この厳しい規則は感染者と死者を最小限に抑えたが、数千万人が一斉に自宅軟禁下に置かれ、大混乱を引き起こしている。
