◎南部広西チワン族自治区の警察は人身売買に関与したとされる容疑者4人を公の場で晒し物にする「恥辱パレード」を行った。
2006年11月29日/中国、売春で逮捕された女性を晒す恥辱行進(Getty Images/ Non-Yao stuff)

中国の国営メディアによると、南部広西チワン族自治区の警察は人身売買に関与したとされる容疑者4人を公の場で晒し物にする「恥辱パレード」を行ったという。

4人はベトナムから移民を密輸した容疑で逮捕されたと伝えられている。

警察はコロナの感染拡大を考慮し、4人に化学防護服を着せ繁華街の通りを行進させた。国営の北京ニュースによると、防護服には名前入りの大きな顔写真が貼り付けられていたという。

共産党は売春、人身売買、汚職などで逮捕された者を晒し物にすることで、「法を犯せば同じような目に遭う」と警告する「懲戒警告活動(通称 恥辱刑)」を各地で行っていたが、2000年代後半頃から反対意見が相次いで寄せられるようになったため、2010年に非合法化した。死刑囚を晒すパレードは2007年に禁止されている。

容疑者たちは同じく化学防護服を着用した当局者に連れられ、通りを練り歩いた。国営メディアが報じた写真にはその様子を見つめる聴衆の姿も映っていた。

広西チワン族自治区は国営メディアに、「懲戒警告活動は国境犯罪を阻止し、コロナの流入と地域の安全を守るだろう」と述べた。

中国版ツイッターのWeiboには、恥辱パレードに関する好意的な投稿が相次いで寄せられた。

あるユーザーは「犯罪者は晒し物にしなければならない」と投稿し、別のユーザーは国境付近のコロナを管理しようとする当局の仕事に感動したと述べた。

しかし、当局の措置に反対する投稿も散見された。あるユーザーは、「恐ろしいことは通りをパレードさせられることより、恥辱パレードを支持するコメントが多いこと」と投稿した。

国営の北京ニュースは29日、「この措置は法の支配の精神に違反している」と報じ、当局の対応を批判した。報道によると、一部の地方自治体は共産党のゼロコロナ政策に苦労しており、コロナ関連ルールに違反した者を晒すことで感染を抑えようとしているという。

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