◎両国は先週行われたNATO首脳会議を意識し、連携強化をアピールするものとみられる。
中国とロシアの海軍が14日、中国南部の港で合同演習を開始した。国営メディアが報じた。
中国国防省は声明で、「両軍はこの海域で合同パトロールを実施している。これは国際情勢や地域情勢とは無関係で、第3国を標的にしたものではない」と述べた。
中国中央テレビ(CCTV)によると、演習は広東省の港で始まり、今月中旬まで続くと予想されている。
これは安全保障上の脅威に対処し、世界的・地域的に平和と安定を維持するための海軍の能力を示すことを目的としている。
新華社通信は当局者の話しとして、「中露の海軍は湛江市での開幕式の後、地図上で軍事シミュレーションと戦術的な連携訓練を行った」と伝えている。
両国は先週行われたNATO首脳会議を意識し、連携強化をアピールするものとみられる。
米ワシントンD.C.で開催されたNATOおよびその同盟国によるサミットは首脳宣言で、中国がNATOの焦点になりつつあることを明らかにした。
またNATOは中国をウクライナに侵攻を続けるロシアの「決定的な支援者」と呼んだ。
欧米の加盟32カ国とインド太平洋地域のパートナー国はロシアとその支持国、特に中国が安全保障上の脅威になっていると考えるようになった。
これに対して中国外務省はNATOが他国を犠牲にして安全保障を追求していると非難。アジアに「混乱」を持ち込まないようけん制した。
また外務省はウクライナ戦争について、「中国は公正で客観的な立場を取っている」と主張した。