◎李氏はロシアとベラルーシを歴訪中であり、ウクライナ侵攻や領土保全について協議したとみられる。
中国の李尚福(Li Shangfu)国防相は17日、訪問先のベラルーシでルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領と会談し、両国の軍事協力を強化することで合意した。
李氏は会談後の記者会見で、「両国の関係はさらに強化されるだろう」と語った。
両者とも合意の詳細は明らかにしなかったが、来年合同軍事演習を行うことが決まっている。
李氏はロシアとベラルーシを歴訪中であり、ウクライナ侵攻や領土保全について協議したとみられる。
ロシアは同盟国ベラルーシにも部隊を展開し、そこからウクライナに攻め込んだ。
ベラルーシはロシアを支援する一方、侵攻には直接関与せず、「ウクライナ軍が自国の領土を攻撃しない限り、戦争には関与しない」と言明している。
ルカシェンコ氏は会見の中で、「我が国に対する中国の軍事物資は国内にとどまる」と強調した。
またルカシェンコ氏はベラルーシの国家安全保障が最優先事項であると強調し、「国民を守る必要がある」と述べた。
中国はウクライナ侵攻で中立を主張しているが、ロシアと経済、外交、貿易面で強い関係を維持している。
ベラルーシのアナリストはSNSにこう投稿している。「中国国防相のベラルーシ訪問は欧米諸国だけでなく、ウクライナにとっても重要なことだ」
「これはロシアの侵略戦争が長引けば、中国も一方的な立場を取らざるを得なくなることを示唆しているようみえる」
多くの専門家たちはベラルーシが仮にウクライナ侵攻に参戦したとしても、中国がリスクを冒し、米国とEUを敵に回してまで侵攻に関与する可能性はゼロに等しいと指摘している。