◎2人は悪性脳腫瘍の疑いがあるパンダのトゥアントゥアン(Tuan Tuan)をサポートするために訪台した。
台湾の台北動物園が2日、中国の医療専門家2人を招いた。
2人は悪性脳腫瘍の疑いがあるパンダのトゥアントゥアン(Tuan Tuan)をサポートするために訪台した。
トゥアントゥアンは2008年に中国から同園に寄贈された。
両国の関係は2016年に独立派の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統が選出されたことで急速に悪化。2020年に蔡総督が再選を決めると、中国は台湾との接触を断った。
中国は友好の証としてパンダを関係国に送っているが、パンダとそのパンダが産んだ子供の所有権は中国にある。
台北動物園によると、トゥアントゥアンの体調は急速に悪化しているという。
同園の広報担当はプレスリリースで、「知識と経験を結集してトゥアントゥアンに最高の治療とケアを提供する」と述べている。
同園の獣医によると、中国の専門家2人は患部の位置を考慮し、手術を行わないことで合意した。
2人は四川省にある研究所でパンダの健康と繁殖について長年研究してきたパンダのエキスパートだという。
専門家によると、パンダの発情期は年1回で、メスの妊娠可能期間はわずか数日。それにもかかわらず、パンダは人間並みに選り好みするため、飼育下で相性の合う相手とめぐり合わせることは極めて難しいという。
さらに、オスの繁殖能力は非常に低く、成長したオスの約7割に支配意欲がないと考えられている。
野性のパンダの個体数は約1800頭。その大半が四川省の竹林で暮らしている。世界の動物園や保護区で飼育されているパンダは500頭ほど。