◎中国経済は不動産市場の低迷などにより低空飛行を続けている。
中国商務省は28日、オーストラリア産ワインに課している関税を撤廃すると発表した。
それによると、この措置は29日に発効するという。
中国は2020年、コロナウイルスの起源をめぐる論争で米国を支持した豪に圧力をかけ、ワインに200%超の関税を課した。
中国は豪ワインの最大の輸出先であったため、ワイン生産者や酒類製造メーカーが大打撃を受けた。
アルバニージー政権はこの決定を歓迎。「新たな販売網を確立したワイン産業にとって、中国は今も重要な取引先のひとつである」と表明した。
中国商務省の報道官は声明で、「豪は重要な貿易パートナーである」と強調した。
また報道官は「我々は豪政府と協力し、対話と協議を通じて互いの懸念を解決し、二国間の経済貿易関係の安定的かつ健全な発展を共同で促進していきたい」と述べた。
関税が導入される前の2019年のワイン輸出額は11億豪ドル(約1086億円)にのぼり、地元経済に貢献していた。
中国経済は不動産市場の低迷などにより低空飛行を続けている。共産党は反スパイ法など導入し、国際的な懸念が高まっているにもかかわらず、豪を含むアジア諸国の企業に投資を呼びかけている。