◎中国外交部の毛寧 報道官は24日、「中国はソ連解体後の旧ソ連諸国の主権を尊重する」と述べた。
2023年4月24日/中国外交部の毛寧 報道官(Andy Wong/AP通信)

中国外交部は24日、駐フランス・中国大使が旧ソ連構成国の主権に疑問を呈したことについて、中国はそれらの主権を尊重すると宣言した。

駐仏大使はフランスメディアのインタビューでロシアのウクライナ侵攻を念頭に置き、「旧ソ連構成国の独立を確固たるものにする国際協定は存在しない」と主張した。

旧ソ連構成国のエストニア、ラトビア、リトアニア政府はこの発言に激怒し、ウクライナ政府は「馬鹿げた歴史解釈」と断じた。

中国を含む全ての国連加盟国は2014年にロシアに併合されたクリミア半島を含むウクライナの独立および主権を承認している。

マクロン(Emmanuel Macron)大統領は地元メディアのインタビューで、「そのような発言をする者は外交官の立場にふさわしくないと思う」と批判した。

またマクロン氏は「中国は誤った歴史解釈で攻撃されたすべての国との連帯を表明すべきだ」と述べた。

中国外交部の毛寧(Mao Ning)報道官は24日、「中国はソ連解体後の旧ソ連諸国の主権を尊重する」と述べた。

また報道官は「中国の立場は一貫している」と強調したが、駐仏大使の発言が誤りであるとは明言しなかった。

駐仏大使の解釈はロシアのウクライナ侵攻を正当化する恐れがある。

大使はインタビューの中でこう主張していた。「旧ソ連諸国は国際法上、有効な地位を持っていません。主権国家としての地位を確固たるものにする国際協定が存在しないからです」

在フランス・中国大使館は声明で、「大使の発言は政治的な宣言ではなく、テレビ討論の中で個人的な見解を述べたものである」とし、発言を否定も肯定もしなかった。

また大使館は「大使の発言を過大に解釈すべきではない」と主張し、「中国の立場は変わらない」と述べた。「ソビエト連邦の崩壊後、中国はいち早く関係国と外交関係を樹立しました。中国はソ連崩壊後に誕生した主権国家の地位を尊重しています」

アフィリエイト広告
スポンサーリンク