◎警察は建築基準法違反などで少なくとも9人を逮捕したと伝えられている。
中国の国営メディアは6日、湖南省長沙市で発生した6階建てビルの崩壊事故について、行方不明者の捜索が完了し、53人の死亡を確認したと報じた。
国営CCTVは当局者のコメントを引用し、「崩壊以来連絡が取れなくなっていた住民を全員確認した」と伝えている。
ビルは29日午後に突然崩壊した。ビルにはレストラン、コーヒーショップ、ホテル、複数のアパートメントが入っていたと報じられている。国営CCTVによると、ビル所有者は内部を一部改造していたという。
警察は建築基準法違反などで少なくとも9人を逮捕したと伝えられている。
救助された10人の容態は良好と伝えられている。10人目の生存者(女性)は崩壊から132時間後に救助された。
CCTVによると、逮捕されたのはビルの所有者、設計・建設担当者3人、ビルの4階から6階にあるゲストハウスの安全性について虚偽の評価をしたとされる5人の計9人。一部のメディアはその他の複数の関係者も拘束されたと報じている。
救助隊は災害救助犬、ドローン、生命探知機などを使用して行方不明者を捜索した。
新華社通信によると、8人目の生存者を救出する際、救助隊はいつ崩れてもおかしくない瓦礫の山の近くで作業を行ったという。救助隊は閉じ込められた人とコミュニケーションを取るために小型のビデオ機器を投入し、ホースで生理食塩水を飲ませながら救助にあたった。
中国の安全基準や建設基準は甘く、役人に賄賂を渡して便宜を図ってもらう施工者も珍しくなく、不正が蔓延している。
今年1月には重慶市でガス漏れが原因と思われる爆発によりビルが倒壊し、少なくとも16人が死亡した。