◎毛沢東を連想させる人民服に身を包んだ習近平 国家主席は演説の中で中国を抑圧する者に対し、「彼らは大きな鋼鉄の壁に頭をぶつけ、流血に直面するだろう」と警告した。
2021年7月1日/中国、北京で開催された共産党100周年を記念する式典、習近平 国家主席(Li Xueren/Xinhua/AP通信)

7月1日、中国共産党の習近平 国家主席は共産党創設100周年を祝う式典で「中国を抑圧する者は打倒される」と述べた。

毛沢東を連想させる人民服に身を包んだ習国家主席は演説の中で中国を抑圧する者に対し、「彼らは大きな鋼鉄の壁に頭をぶつけ、流血に直面するだろう」と警告した。

現地メディアによると、北京の天安門広場に集まった市民約70,000人は共産党指導に声援を送り、歓声を上げ、旗を振り、歓喜の涙を流す者もいたという。

共産党指導部は創設100周年を迎えるにあたり、プロパガンダを強化し、香港の民主活動家を打ちのめし、台湾の領空を侵犯してきた。

習国家主席は、現代中国における共産党の役割を強調したうえで、「中国を成長させたのは共産党であり、国民を社会主義から分離させようとする試みは失敗する」と述べ、香港の民主化を却下した。「社会主義が中国を成長させました。私たちは中国に対するいじめ、抑圧、征服を決して許しません...」

社会主義を絶賛した習国家主席は、「私たちをいじめようとする者は、中国の国民14億人が建設した鋼鉄の万里の長城に頭をぶつけ、流血に直面するだろう」と述べた。

共産党指導部はアメリカの敵対的な政策を抑圧と繰り返し非難しており、習国家主席のコメントはアメリカへの警告と見なされた。

習国家主席は米中対立の最大の争点である台湾について、「中国は統一への揺るぎないコミットメントを維持している」と述べ、台湾征服に意欲を見せた。「中国人の国家主権と領土保全を尊重する決意、意志、能力を過小評価する者は後悔するでしょう...」

2021年7月1日/中国、北京で開催された共産党100周年を記念する式典、毛沢東の肖像画と共産党幹部(Ng Han Guan/AP通信)

共産党指導部は国際社会からの批判と制裁を拒否する一方、領土内の言論の自由と政治的反対を厳しく取り締まってきた。

1日の式典は数週間にわたる一連のイベントのクライマックスを飾るものであり、香港を含む全国各地で関連式典が開催された。

習国家主席は在職制限を撤廃しており、来年3期目(任期5年)の支配を開始する予定である。

北京のバーズネストスタジアムで上演された共産党100周年を記念する「グレートジャーニー」というタイトルのパフォーマンスは、中国の歴史を詳述していた。しかし、AFP通信によると、文化大革命の粛清、1989年の天安門事件、香港での民主化抗議など、共産党指導部に都合の悪い出来事は全て割愛されていたという。

中国の映画館は4月以降、共産党関連のプロパガンダ映画を少なくとも週2回上映するよう命じられており、ある映画を見た市民は、「革命家が中国建設のために命を投げ出したシーンに感動しました」と語った。

一方、民主化を夢見る香港も1997年7月1日の香港返還から24周年を迎えた。

近年、民主活動家たちはこの日に合わせて反中国抗議を実施していたが、今年は物議を醸す国家安全維持法に抑圧され、自宅待機を余儀なくされた。

現地メディアによると、当局はコロナウイルスの制限を理由に1日の集会を却下したという。

習国家主席は、中国は香港の秩序を回復したと述べたうえで、台湾を支配下に置くという指導部の決意を繰り返した。「中国の国民は誇りと自信を持っている強い人々です。私たちは過去、現在、そして将来において、他国の人々をいじめたり、抑圧したり、奴隷にしたりすることはありません...」

2021年7月1日/中国、北京で開催された共産党100周年を記念する式典(Ng Han Guan/AP通信)
アフィリエイト広告
スポンサーリンク