◎中国の宇宙機関は9日、長征5号Bのパーツはモルディブ上空で燃え尽きたと述べた。
5月10日、中国共産党はインド洋に落下したと信じられているロケット片の取り扱いを擁護し、アメリカ政府は自国の宇宙開発ルールを他国に押し付けていると非難した。
アメリカ航空宇宙局(NASA)の専門家やその他の関係者は、長征5号Bを軌道に乗せ損ねた中国の無謀な行動を非難していた。
中国共産党は4月29日に南部海南省の文昌衛星発射場から長征5号Bを打ち上げ、国内初の恒久的な宇宙ステーションのメインモジュールを軌道に乗せる予定だった。しかし、全長30m、幅5m、重さ21トンのメインモジュールは地球の周りをグルグル回り、インド洋に帰還した。
中国の宇宙機関は9日、長征5号Bのパーツはモルディブ上空で燃え尽きたと述べた。
外務省の華 春瑩(か しゅんえい)報道官は10日の記者会見で、「当局はメインモジュールを綿密に追跡し、大気圏に再突入した時点で即声明を発表できるようにしていました」と述べた。「中国は世界の関係機関と情報を共有し、再突入に備えていました。被害の報告は受けていません...」
現地メディアによると、中国は宇宙ステーションの建設に関連する打ち上げをさらに10回行う予定だという。
ブースターロケットは打ち上げ後すぐに地球に落下し、宇宙空間に飛び出すその他のパーツは当局の綿密な管理下に置かれる。中国は長征5号Bが地球に帰還した理由を明らかにしていない。
NASAのビル・ネルソン長官は声明で、「中国はロケットの打ち上げで発生する宇宙ゴミを適切に管理できていない」と非難した。
これに対し華 春瑩報道官は、中国は不当に扱われていると不満を表明したうえで、「スペースXは3月にワシントン州とオレゴン州の海岸にロケットの破片を落とした」と述べた。「アメリカのメディアはスペースXの破片が落下した際、夜空を照らす流れ星と報道しました。しかし、中国の小さな破片が地球に接近していると分かると、無駄に大騒ぎしました」
「中国はアメリカを含む関係国と宇宙空間の使用に関する協力を強化する用意はできています。しかし、今回露呈した二重基準には強く反対します。自国のルールを他国に押しつけるべきではありません」