中国の人口4年連続減少、出生数過去最低、高齢化進む 2025年
2025年末の総人口は約14億400万人で、前年から約300万人減少し、4年連続の人口減となった。
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中国の総人口が2025年も減少し続け、出生数が1949年の共産党政権成立以来の最低水準となったことが、1月19日に国家統計局の公式データで明らかになった。2025年末の総人口は約14億400万人で、前年から約300万人減少し、4年連続の人口減となった。出生数は792万人にとどまり、前年度の954万人から約17%減少した。この出生数は共産党政権が成立した1949年以来の最低記録であり、出生率(1000人当たりの出生数)は5.63と過去最低を更新した。
中国は長年にわたり世界最大の人口を抱えてきたが、2023年にインドに抜かれて世界第2位となっている。4年連続で人口が減少している背景には、出生数の大幅な減少と死亡数の増加がある。2025年にも死亡数が上昇し、自然増加率は引き続きマイナスとなっていることが示されている。
出生数の減少について当局はさまざまな対策を講じてきたが、効果は限定的だ。長年続いた一人っ子政策は2015年に撤廃され、3人の子どもを持つことが「推奨」されているものの、若い世代の多くは育児に伴う経済的負担や社会的プレッシャーを理由に出産を控えている。教育費や住宅費の高騰、激しい競争社会といった要因が出生意欲の低迷を助長しているとの指摘がある。
政府は出生率向上のための支援策として、児童手当や保育・幼児教育の税制優遇、マッチメイキングサービスの税金免除など多岐にわたる政策を導入している。また、2025年には避妊具の一部に課税する政策も実施され、これは出生促進の意図と受け止められた面もあるが、人口動態に与える影響は不透明である。
専門家は根本的な解決には経済・社会制度の包括的な改革が必要だと指摘する。例えば、子育て世代に対する住宅支援、職場での育児支援制度、 男女平等を促進する労働環境の整備などが不可欠だと指摘されている。
中国は高齢化にも直面している。総人口の約23%が60歳以上となり、労働人口の減少と高齢者人口の増加が同時に進行している。このまま人口減少が続けば、労働力不足や年金制度の持続可能性、医療・福祉支出の増大といった課題が深刻化するとの懸念が強まっている。
経済成長率は2025年に5.0%(当局発表)を維持したものの、出生数の低迷と人口構造の変化は将来的な成長力に対するリスクとなっている。人口減少の長期的な解消には、出生奨励策だけでなく、社会全体の構造改革が不可欠との見方が支配的だ。
こうした状況を受けて、政府は人口問題を国家戦略の優先課題として位置づけ、今後の政策展開に注目が集まっている。少子化対策の強化と同時に、労働力の持続可能な確保に向けた長期的な戦略が求められている。
