◎中国共産党はこれまで一度も軍備管理交渉に参加したことがない。
米国科学者連盟(FAS)によると、中国は核兵器の保有数と発射能力を拡大しているという。
FASが7月26日に公開した西部新疆ウイグル自治区の衛星画像は、軍当局が核ミサイルサイロを建設していることを示唆している。サイロは大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの大型ミサイルを格納する専用の格納庫。
アメリカの防衛当局は中国の核保有数に懸念を表明しているが、中国共産党は核開発に関する情報を一切明らかにしていない。
報告書によると、衛星画像がとらえたウイグル自治区の広大なエリアには約110基のサイロを建設できるという。
ワシントンポスト紙は先月、甘粛省(かんしゅくしょう)玉門の砂漠地帯の某所で120基のサイロを確認したと報じた。
FASは報告書の中で、甘粛省玉門のサイロは「開発の早期段階」と述べた。
米国防総省は昨年、中国は核ミサイルの保有数を能力の低い基地から2倍にする予定と報告した。
アメリカとロシアは軍備管理交渉の準備を進めており、ウェンディ・シャーマン米国務副長官とセルゲイ・リャブコフ外務次官の会談は、核兵器削減に関する交渉を復活させる第一歩と見なされている。
しかし、中国共産党はこれまで一度も軍備管理交渉に参加したことがない。
戦略的抑止(核抑止力)を担当する米国防総省の戦略軍は、FASの報告に懸念を表明した。「世界が直面している脅威の高まりとそれを取り巻く秘密のベールの報告書が2カ月連続でリリースされました...」
新疆ウイグル自治区のサイロフィールドは商用衛星画像を使って確認し、高解像度の画像は衛星画像会社のプラネット社(Planet)が撮影した。
米国防総省は昨年の報告の中で、中国は核弾頭を200発以上保有しており、少なくともこの量を2倍にすることを目指していると述べた。