◎漁船は22日現地時間10時30分頃、南部プレアシアヌーク州沖合の島の近くで沈没した。
カンボジア当局は23日、南部プレアシアヌーク州の沖合で中国人41人を乗せた小型漁船が沈没し、1人が死亡、19人が行方不明になったと報告した。
州警察の報道官は国営放送(TVK)に、「一行を乗せたボートは9月11日に中国の広州港を出港し、17日に国際海域でカンボジアの小型漁船に乗り換えた」と説明した。
報道によると、小型漁船は22日現地時間10時30分頃、プレアシアヌーク州沖合の島の近くで沈没したという。近くを航行していたボートが漁船を発見し、救命胴衣や救命ブイを乗客に渡そうとしたが、漁船はゆっくり右に傾き、沈没した。
ボートの乗員は18人をなんとか救助したものの、23人が行方不明になった。当局は23日に男性3人を救助し、1人の遺体を回収したと説明している。
漁船は目的地のプレアシアヌーク州に近づいたところでエンジンが止まったと報じられている。
州警察は漁船の乗員とみられるカンボジア人2人を逮捕した。認否は明らかにされていない。
41人が国際海域でカンボジアの漁船に乗り換えた理由は不明。州警察によると、当局は近年、外国人労働者をカンボジアに派遣する違法ウェブサイトを数多く摘発しているという。
マレーシアでも同様の事件が報告されており、2週間前には人身売買組織の管理下に置かれていたカンボジア人24人が帰国している。
台湾政府も先月、ハイテク関連の仕事で犯罪集団に誘われたカンボジア人333人を保護したと報告した。
中国外交部の報道官は23日、「中国政府はカンボジア当局と連絡を取り合っている」と述べた。
TVKによると、カンボジア当局はこの地域の民間ボート業者に協力を要請し、行方不明者の捜索を続けているという。
TVKの取材に応じた生存者の男性は、「ボートには男性38人と女性3人が乗っていた」と語った。救助された21人は近くの海軍基地に搬送された。