◎台湾は独立国家だが、共産党は中国の省のひとつと信じている。
2021年2月3日/インドのダラムサラで開催された2022北京冬季五輪の開催に反対する街頭抗議(AP通信/Ashwini Bhatia)

2月17日、平和の祭典を主催する中国の五輪組織委員会は、少数民族ウイグル族に対する人権侵害の主張をでたらめと却下し、「中国はひとつしかない」と述べた。

組織委員会の厳家蓉 報道官は17日、中国共産党がウイグル族を大量虐殺したという主張を「特定の集団が吹聴しているウソ」と呼び、台湾は中国の一部と述べた。

台湾は独立国家だが、共産党は中国の省のひとつと信じている。

平和の祭典を主催する国際オリンピック委員会(IOC)は大会と政治は切り離すべきと主張しているが、西側と世界の人権団体は虐殺国家で五輪を開催すべきではないとIOCを非難している。

厳家蓉 報道官は、IOCのアダムス報道官が「20日の閉会式で台湾はどのような扱いを受けるのか」という質問を受けた後に答えた。「中国はひとつしかありません」

共産党は台湾を中国の神聖な領土と呼び、国際的な同盟から台湾を孤立させ、今も圧力を強めている。

厳家蓉 報道官はIOCが「新疆ウイグル自治区の素材が衣料品に使用されている」という質問を受け、介入した。「新疆ウイグル自治区で行われているという強制労働は、特定の集団によるウソです」

人権団体は新疆ウイグル自治区から素材を調達している一部の企業が、ウイグル族に対する虐待を見て見ぬふりをしている非難している。

中国は大量虐殺、虐待、新疆ウイグル自治区で強制収容所を運営しているという西側の告発をすべて却下している。

しかし、米国議会は共産党のウイグル族に対する大量虐殺を公式に非難し、一部の議員は中国を「大量虐殺国家」と読んだ。

西側の主要国はウイグル族、チベット族、香港、台湾問題、テニス選手の失踪事件などを理由に北京冬季五輪を外交ボイコットしている。

一方、選手たちは表彰台や競技中の政治的発言を禁止する五輪憲章第50条を守るよう指示されている。

IOCは昨年の東京2020の前に抗議行動の禁止規定を緩和し、国、組織、個人を標的にしないことなどを条件に入場時や紹介時の表現行為、記者会見やSNSでの発言を認めている。

IOCは以前の声明で次のように述べている。「私たちは大会の政治利用に常に反対しています。IOCには中華人民共和国とチャイニーズ・タイペイの五輪委員会を含む206のメンバーがいます...」

台湾は共産党の「ひとつの中国」の主張により、チャイニーズ・タイペイとして五輪を含むスポーツイベントに出場している。

台湾は先日、IOCから開会式と閉会式の両方に出席する通知を受けたと明らかにし、開会式に参加した。

共産党に銅像を建ててもらったIOCのトーマス・バッハ会長は中国のテニススター彭帥 選手が失踪したと大騒ぎになった際、「彼女はうまくやっており、元気だ」と述べ、西側諸国から批判を浴びた。

IOCの最古参であるパウンド委員は昨年、CNNニュースのインタビューの中で、「バッハは中国のスポークスマンになった可能性がある」と述べた。

2021年12月11日/スイス、ローザンヌのIOC本部前、北京2022冬季五輪に反対するチベット青年協会の活動家(Getty Images/AFP通信)
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