◎多数の死傷者を出した抗議デモの主催者はこの判決を「勝利」と呼び、歓迎した。
2024年7月19日/バングラデシュ、首都ダッカ、公務員採用の特別枠に抗議するデモ(AP通信)

バングラデシュの最高裁判所は21日、公務員採用の特別枠の割合を縮小するよう命じた。

多数の死傷者を出した抗議デモの主催者はこの判決を「勝利」と呼び、歓迎した。

バングラでは1971年にパキスタンから独立する際に戦った兵士の家族らのために、公務員の特別枠(全体の30%)が割り当てられていたが、政府は2018年にこれを廃止すると決定した。

しかし、高等裁判所が先月、これを違憲と裁定したため、デモに発展。多くの学生が首都ダッカなどで特別枠を廃止するよう求めていた。

最高裁はその割合を5%に縮小し、93%を能力に応じて割り当てるよう命じた。残り2%は少数民族、トランスジェンダー、障がい者の枠となる。

現地メディアによると、16日に暴動が激化し、これまでに学生ら100人以上が死亡、全土で数千人が負傷したとみられる。

政府与党は夜間外出禁止令を発令。大学は閉鎖され、インターネット通信も遮断された。

SNSが利用できなくなったため、デモ隊は情報を共有する手段を失ったようだ。

一部の学生グループを代表する弁護士は最高裁の判決を「歴史的なもの」と称賛した。

この判決によるデモが終息するかどうかは不明だ。

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