◎夜間外出禁止令はこの数日で段階的に緩和され、徐々に平穏が戻りつつある。
2024年7月13日/バングラデシュ、首都ダッカ、公務員採用の特別枠に抗議するデモ(AP通信)

バングラデシュで30日、公務員採用の特別枠に抗議するデモの犠牲者を悼む集会が各地で開かれた。

政府与党の閣僚や議員らは犠牲者を悼むために黒いバッジを着用して喪に服した。

バングラでは1971年にパキスタンから独立する際に戦った兵士の家族らのために、公務員の特別枠(全体の30%)が割り当てられていたが、政府は2018年にこれを廃止すると決定した。

しかし、高等裁判所が先月、これを違憲と裁定したため、大規模な抗議デモに発展。多くの学生が首都ダッカなどで特別枠を廃止するよう求め、一部が暴徒化した。

その後、最高裁判所が特別枠の割合を縮小するよう命じると、デモは鎮静化。暴動も収まった。

治安当局は暴動を抑えるために催涙ガス弾やゴム弾を使用。内務省は全体の犠牲者を150人と発表しているが、地元メディアは死者数を200~220人、負傷者を数千人と報じている。

与党・アワミ連盟は野党が政治的混乱と暴力を煽っていると主張。野党はハシナ(Sheikh Hasina)首相がデモ隊を弾圧したと非難している。

夜間外出禁止令はこの数日で段階的に緩和され、徐々に平穏が戻りつつある。

当局は30日、すべてのモスク、寺院、その他宗教施設に対し、犠牲者のために特別な祈りを捧げるよう要請した。

地元メディアによると、過去2週間の抗議デモや暴動に関連して、約1万人が逮捕されたという。

一部の人権団体は捜査当局がデモ参加者を恣意的に逮捕していると主張。全員を釈放するよう求めている。

警察によると、暴動に関与した者は放火、略奪、器物破損、公務執行妨害などの罪に問われている。

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