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バングラデシュ前首相、アワミ連盟の活動禁止令を非難

ハシナ氏は24年8月、反政府デモが激化したことを受け退任、インドに逃亡した。
バングラデシュのハシナ首相(当時)(Getty Images)

バングラデシュのハシナ(Sheikh Hasina)前首相は29日、同氏の政党・アワミ連盟が来年の総選挙に参加できなかった場合、数百万人の有権者が選挙をボイコットすることになると主張した。

ハシナ氏は亡命先のインドでロイター通信の取材に応じ、ユヌス暫定政権を非難した。

ハシナ氏は24年8月、反政府デモが激化したことを受け退任、インドに逃亡した。

治安部隊はこのデモを武力で取り締まり、750人以上が死亡、数千人が負傷したと報告されている。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は今年2月、3週間の抗議デモ中に最大1400人が殺害された可能性があると報告した。

検察当局は2週間前、人道に対する罪などで起訴されているハシナ氏に対し、死刑を求刑した。

ハシナ氏はこの死者数に異議を唱え、一連の裁判を「茶番」と一蹴している。

ハシナ氏はロイターの取材に対し、バングラに帰国することはなく、インドに留まると語った。

またハシナ氏はユヌス暫定政権によるアワミ連盟の活動禁止令を非難した。

ユヌス(Muhammad Yunus)首席顧問は来年2月に総選挙を行うと約束している。

アワミ連盟は反テロ法に基づき、活動を禁じられている。

一方、政変を主導した学生グループの政治政党「国民市民党(NCP)」はアワミ連盟が政権に返り咲いた場合、2度目の革命を起こすと警告している。

ハシナ氏はロイターに、「次期政権は選挙による正当性が不可欠だ。何百万人もの国民がアワミ連盟を支持し、禁止令が維持された場合、彼らは投票しないだろう。民主的な政治体制を求めるなら、何百万人もの国民から選挙権を奪うことはできない」と語った。

暫定政府は人道に対する罪を含め、ハシナ氏と党幹部らを200件以上の罪で告発。インドにハシナ氏の身柄を引き渡すよう求めている。

インド政府はハシナ氏の身柄引き渡しを拒否している。

ハシナ氏は国家の全治安部隊、アワミ連盟およびその関連団体に対し、大量殺戮、女性と子供を標的とする暴力、遺体の焼却、負傷者への医療措置の拒否など、これらの行為を実行するよう直接命令した責任があると告発されている。

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