バングラデシュ検察、ハシナ前首相に死刑求刑、欠席裁判
ハシナ氏は24年8月、反政府デモが激化したことを受け退任、インドに逃亡した。
.jpg)
バングラデシュの検察当局は16日、人道に対する罪などで起訴されているハシナ(Sheikh Hasina)前首相に対し、死刑を求刑した。
主任検察官は首都ダッカの特別法廷で、犯罪の重大性を理由にハシナ氏と前内相に死刑を求刑した。
また検察官は拘束中の前警察庁長官に対する量刑判断を特別法廷に委ねた。長官は罪を認めている。
ハシナ氏は24年8月、反政府デモが激化したことを受け退任、インドに逃亡した。
このデモの死者は750人超、負傷者は数千人と報告されている。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は今年2月、3週間の抗議デモ中に最大1400人が殺害された可能性があると報告した。
ハシナ氏はこの死者数に異議を唱え、一連の裁判を「茶番」「反体制派によるカンガルー裁判」と呼んでいる。
暫定政府は人道に対する罪を含め、ハシナ氏と党幹部らを200件以上の罪で告発。インドにハシナ氏の身柄を引き渡すよう求めている。
インド政府はハシナ氏の身柄引き渡しを拒否している。
ハシナ氏は国家の全治安部隊、自身の政党・アワミ連盟およびその関連団体に対し、大量殺戮、女性と子供を標的とする暴力、遺体の焼却、負傷者への医療措置の拒否など、これらの行為を実行するよう直接命令した責任があると告発されている。
政変を主導した学生グループは新たな政治政党「国民市民党(NCP)」を結成した。
ハシナ氏の政党・アワミ連盟は反テロ法に基づき、活動を禁じられている。
次回公判は10月20日に行われる。ハシナ氏の国選弁護人は、弁論提出のため1週間の猶予を求めている。