◎バングラデシュは先月から1日2時間の計画停電を行っている。
2022年8月6日/バングラデシュ、首都ダッカ、計画停電に抗議するデモ(Getty Images/AFP通信)

バングラデシュ政府は22日、電力不足に対応する取り組みの一環として、学校を週6日制から5日制に変更し、企業の営業時間を短縮すると発表した。

同国は先月から1日2時間の計画停電を行っている。学校の休業日は金曜のみだが、電力問題が解決するまで土曜も休みとする予定。

首都ダッカを含む主要都市では計画停電と燃料価格の高騰に抗議するデモが連日行われている。燃料価格は先月、50%以上値上がりした。

ロシアのウクライナ侵攻は燃料の輸入コストを押し上げ、バングラの経済と外貨準備に圧力をかけている。

政府報道官は22日の記者会見で、学校を週6日制から5日制に変更し、政府機関や銀行の営業時間を8時間から7時間に短縮すると発表した。なお、民間企業は営業時間を自由に設定できるものの、節電に積極的に協力するよう求められている。

報道官は節電への協力を強く呼びかけたうえで、地方への電力供給を維持するために全力を尽くすと約束した。

報道によると、地方の停電時間は2時間を超え、半日近く続くことも珍しくないという。

バングラは国内で消費する電力のほとんどを天然ガスでまかなっており、その一部は輸入している。

発電量の約6%を占めるディーゼルエンジン駆動の発電所は燃料の輸入コスト上昇を受け、すべて停止した。

今月初めにはガソリン価格が50%以上引き上げられ、リッター86タカ(124円)から130タカ(187円)に上昇。同時にディーゼルとケロシン(灯油)も40%以上値上がりした。

バングラは先月、スリランカとパキスタンに続き、南アジアで3番目のIMF(国際通貨基金)に融資を求める国となった。

融資の規模はまだ決まっておらず、10月の世銀・IMF総会後に協議が開始される予定だ。

バングラの外貨準備は約400億ドル(政府支出の4~5か月分)まで減少している。

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