◎インドではヒンズー教徒によるイスラム教徒・関連施設への攻撃や嫌がらせが相次いでいる。
バングラデシュの野党を支持する数千人が11日、首都ダッカでインド政府に抗議するデモを行い、市内から東部のインド国境付近に向かって行進した。
デモ隊はインド北東部トリプラ州にあるバングラの高等弁務官事務所が襲撃を受けたこと、そして、西ベンガル州コルカタでバングラの国旗が踏みつけられたことに抗議した。
2つの事件にはインドで多数派を占めるヒンズー教徒が関与しているとみられ、警察が捜査している。
デモを主催した野党・バングラデシュ民族主義党(BNP)は「インドの暴力・人権侵害行為を厳しく非難する」と声明を出した。
デモ隊は抗議の意思を表明するため、ダッカ市内から東部のインド国境付近まで車やバイクで移動した。
インドではヒンズー教徒によるイスラム教徒・関連施設への攻撃や嫌がらせが相次いでいる。
デモ隊は国境に向かう途中、待機していたBNPの支持者と合流し、集会を開いた。一行は国境近くでも集会を開く予定だ。
インドの外相は9日にダッカを訪問し、外相らと会談。緊張を緩和することなどについて話し合った。
前首相のハシナ(Sheikh Hasina Wajed)氏が8月にインドに亡命して以来、インドの高官がバングラを訪問するのは初めてであった。
ハシナ氏は今年7月に激化した反政府デモを受け退任。8月5日にヘリコプターでインドに逃亡した。
バングラのユヌス暫定政権はインドに対し、ハシナ氏の身柄を引き渡すよう求めている。
バングラの特別法廷はハシナ氏とその側近の逮捕状を発行。国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)にも協力を求めている。
ユヌス暫定政権は人道に対する罪を含め、ハシナ氏を100件以上の罪で告発。このデモによる死者は750人超、負傷者は数千人にのぼった。