バングラ政変から1年、ダッカで記念集会、総選挙に向け課題も
ハシナ前首相は1年前の8月5日、反政府デモが激化したことを受け退任、インドに逃亡した。
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バングラデシュの暫定政府を率いるユヌス(Muhammad Yunus)首席顧問は5日、前政権の崩壊から1周年を記念する集会で演説し、「学生たちの精神がこの国の民主主義を築く」と表明した。
ハシナ(Sheikh Hasina)前首相は1年前の8月5日、反政府デモが激化したことを受け退任、インドに逃亡した。
このデモの死者は750人超、負傷者は数千人と報告されている。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は今年2月の報告書で、3週間の抗議デモ中に最大1400人が殺害された可能性があると述べていた。
暫定政府は人道に対する罪を含め、ハシナ氏と党幹部らを200件以上の罪で告発。インドにハシナ氏の身柄を引き渡すよう求めている。
ユヌス氏は党幹部らに囲まれ、国民団結、民主的改革、包摂的な統治を目指すロードマップを発表した。
政変を主導した学生グループは新たな政治政党「国民市民党(NCP)」を結成し、この宣言の実現を訴えていた。
5日の集会にはジア(Khaleda Zia)元首相率いる政党・バングラデシュ民族主義党(BNP)とイスラム原理主義ジャマート・イ・イスラミ党の幹部も出席した。
ジア氏はハシナ氏の最大のライバルであり、BNPは来年4月に予定されている総選挙で支持を伸ばすと予想されている。
ハシナ氏の政党・アワミ連盟は反テロ法に基づき、活動を禁じられている。
主要政党の指導者たちは5日、総選挙の日程について合意できなかった。
ユヌス氏は4月に実施するとしているが、BNPは2月に行うよう求めている。
ジャマート・イ・イスラミ党とNCPは暫定政府にもっと時間を与えることに反対しないと示唆している。