◎工事資金の大半はバングラの主要開発パートナーである日本が提供した。
バングラデシュの首都ダッカで28日、同国初の地下鉄の開通を記念する式典が行われた。
ダッカはアジアを代表する人口密集地のひとつであり、交通渋滞が深刻な社会問題になっている。
第一期工事の竣工を記念する式典にはハシナ(Sheikh Hasina Wajed)首相も出席した。
ハシナ氏は演説で工事関係者と日本政府に謝意を示し、地下鉄はバングラのインフラに大きな影響を与えると述べた。
またハシナ氏は、全ての列車に1両ずつ女性専用車両を設けると明らかにした。
記念すべき一番列車の車掌には女性が選ばれた。
第一期の工事期間は6年程度を要した。施工者によると、第二期工事以降で運行区間を拡大する予定。
工事資金の大半はバングラの主要開発パートナーである日本が提供した。
バングラ政府は今回開通した区間の1時間当たり利用者を約6万人と見込んでいる。
ハシナ氏は「6つの路線と100以上の駅が完成すれば、ダッカの経済に年間約30億ドルもの損失を与えている交通渋滞は劇的に改善される」と語った。
一番列車に乗った男性はAFP通信の取材に対し、「毎朝バスで3時間かけて通勤している」と語った。「ダッカの交通渋滞が緩和されることを願っています...」
バングラ政府は声明で、ダッカ市内で2016年に発生したイスラム過激派によるテロ攻撃(飲食店襲撃)で死亡した日本人技術者6人に哀悼の意を表した。
このテロ攻撃では日本人や米国人を含む民間人20人が死亡、過激派6人が射殺され、警察官も犠牲になった。