◎デング熱は蚊が媒介する疾患のひとつで、発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔吐などの症状がみられる。
バングラデシュでデング熱の感染拡大が進み、今年これまでに少なくとも778人が死亡した。保健当局が15日、明らかにした。
デング熱は蚊が媒介する疾患のひとつで、発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔吐などの症状がみられる。熱帯地域の水源近くで蔓延することが多い。
世界保健機関(WHO)は最近、蚊が媒介するデング熱、ジカ熱、チクングニア熱、黄熱病などの病気が気候変動の影響でより早く、より広い範囲で報告されていると警告していた。
バングラ政府によると、今年のデング熱感染者は15日時点で約15万7000人。亡くなった人は778人確認されたという。実際の数字はこれよりはるかに多いとみられる。
同国におけるデング熱の年間最多死者数は昨年の281人。今年はこれを大幅に更新し、1000人に迫る勢いである。
首都ダッカの国立医科大学は14日、ホームページに声明を投稿。「バングラにはデング熱などの疾患に対応する持続可能な政策がなく、市民の多くがデング熱の存在すら知らず、対応に苦慮している」と懸念を表明した。
また同大学は「都市部以外の看護師や医療従事者にデング熱に関する知識を行き渡らせる必要がある」と述べた。
地元のテレビ局も専門家の話しとして、「中央政府は地方自治体にデング熱に関する教育を提供し、パンデミックに対応できる体制づくりを進める必要がある」と伝えている。