▽ヒンズー教団体によると、ハシナ前首相が昨年8月にインドに逃亡して以来、全国各地でヒンズー教徒に対する暴力が数千件確認されているという。
バングラデシュ南東部チッタゴンの裁判所は2日、大規模集会を主催し、暴動を煽ったとして逮捕されたヒンズー教指導者の保釈請求を却下した。
クリシュナ・ダス・プラブー(Krishna Das Prabhu、39歳)被告は昨年11月に市内で無許可の集会を開き、暴動を煽ったとして、扇動罪に問われている。
ヒンズー教団体によると、ハシナ(Sheikh Hasina Wajed)前首相が昨年8月にインドに逃亡して以来、全国各地でヒンズー教徒に対する暴力が数千件確認されているという。
チッタゴン中心部の地方裁判所周辺には多くのヒンズー教徒が集まり、被告の保釈を求めて抗議した。
裁判所と周辺には陸軍兵士と警察官が配備され、警戒に当たった。
チッタゴン検察の主任検察官はAP通信の取材に対し、「被告は暴徒を煽り、国の安全と主権を脅かした罪に直面している」と語った。
また検事は「法廷で裁判官に対し、彼が保釈されれば、無政府状態に発展しかねない、大規模な暴動が発生する可能性があると訴え、認められた」と述べた。
それによると、被告は過去にも無許可集会で何千人もの支持者を集め、暴動を引き起こしたことがあるという。
ハシナ氏は昨年7月に激化した反政府デモを受け退任。8月5日にヘリコプターでインドに逃亡した。
暫定政権は昨年末、インド政府に対し、ハシナ氏の身柄を引き渡すよう正式に要請した。