バングラデシュ、ハシナ前首相の死刑判決の翌日も平静保つ
ハシナ氏の政党・アワミ連盟は支持者にゼネラル・ストライキを呼びかけているが、混乱は報告されていない。
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バングラデシュの首都ダッカおよび主要都市で18日、ハシナ(Sheikh Hasina)前首相の死刑判決を祝う小規模なパレードが開催され、一部が暴徒化し、機動隊と衝突した。
ハシナ氏の政党・アワミ連盟は支持者にゼネラル・ストライキを呼びかけているが、混乱は報告されていない。
ダッカの特別法廷は前日、ハシナ氏とカーン(Asaduzzaman Khan)前内相に対し、昨年起きた学生蜂起への弾圧で数百人を殺害したとして、死刑を言い渡した。
ハシナ氏とカーン氏はインドに亡命中。特別法廷は2人に出廷を命じ、インド政府に身柄を引き渡すよう要請している。
ハシナ氏は24年8月、反政府デモが激化したことを受け退任、インドに逃亡した。
治安部隊はこのデモを武力で取り締まり、750人以上が死亡、数千人が負傷したと報告されている。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は今年2月、3週間の抗議デモ中に最大1400人が殺害された可能性があると報告した。
検察は先月、人道に対する罪などで2人に死刑を求刑していた。
インド政府は2人の身柄引き渡しを拒否している。
特別法廷は人道に対する罪5件でもハシナ氏に有罪判決、終身刑を言い渡した。
アワミ連盟は17日、判決を「茶番」と一蹴し、支持者に対し、暫定政権にストライキで抗議するよう呼びかけた。
しかし、ストが始まったという情報はない。
ハシナ氏の反対派は17日遅くまで治安部隊ともみ合い、ハシナ氏に関連する資産を破壊するよう求めた。
地元メディアによると、18日にアワミ連盟の幹部の自宅が破壊されたという。X(旧ツイッター)で共有された動画にはユンボが建物を破壊する中、歓声を上げるデモ隊の姿が映っていた。
ハシナ氏とカーン氏は30日以内に出廷しない限り、控訴できない。
ハシナ氏は国家の全治安部隊、自身の政党・アワミ連盟およびその関連団体に対し、大量殺戮、女性と子供を標的とする暴力、遺体の焼却、負傷者への医療措置の拒否など、これらの行為を実行するよう直接命令した責任があると告発されている。
