◎事故は1日の正午ごろに発生。北部ウタイタニ県の小中学校の生徒39人と教師6人を乗せたバスが全焼し、23人が死亡した。
タイ・バンコク郊外のパトゥムタニ県で修学旅行中の生徒と教師を乗せたスクールバスが炎上し、23人が死亡した事故について、捜査当局は4日、運転手を刑事告発したと明らかにした。
事故は1日の正午ごろに発生。北部ウタイタニ県の小中学校の生徒39人と教師6人を乗せたバスが全焼し、23人が死亡した。
このバスは天然ガスを燃料とし、炎上中に何度か爆発したと伝えられている。
パトゥムタニ県警によると、運転手は過失致死傷罪で起訴されたという。
捜査当局によると、運転手がスピード違反をした兆候はなく、天然ガスボンベの残骸が車内に11本あったという。このバスは設置許可証に基づき、ガスボンベを6本まで積載することができた。
このバスは4カ月前の定期検査に合格していたことも分かっている。
ウタイタニ県では3日から犠牲者の合同葬儀が始まり、政府高官や自治体の首長なども参列。王室主催の葬儀は15日に予定されている。
警察は出火原因を結論付けていない。運転手は取り調べに対し、「バスがバランスを崩し、他の車に衝突し、道路壁に接触するまで普通に運転していた」と供述したという。
警察はその摩擦による火花が発生し、ガスボンベに燃え移り、引火した可能性があるとみて捜査している。
犠牲者の遺族は道路交通法の強化を求めている。タイでは毎年、車の整備不良や危険運転などによる交通事故で数千人が亡くなっている。
パトゥムタニ県警は3日の記者会見で、「初期調査の結果、ガスボンベからガスが漏れていた可能性があることが分かった」と述べたが、「現時点でそれが事故の前か後かは分からない」とした。