◎女性たちは自らの意思でイスラム国(ISIS)の戦争に参加した。
オーストラリア政府は29日、シリアの難民キャンプから自国民の女性4人とその子供13人が帰国したと発表した。
オニール(Clare O’Neil)内相は声明で、「警察と治安担当官からなるテロ対策チームが何らかの犯罪の証拠を見つけた場合、女性たちは起訴される可能性がある」と述べた。
女性たちは自らの意思でイスラム国(ISIS)の戦争に参加した。
オーストラリア放送協会(ABC)によると、女性たちは足首に発信機を取り付けられ、当局の監視下に置かれるという。
オニール氏は、「政府は安全保障部門の助言に基づき、地域社会や福祉などに関するさまざまな要素を慎重に検討し、送還を決めた」と述べている。
当局はシリア北東部のキャンプに収容されているオーストラリア人女性60人と子供のうち、この17人が最も弱い立場にあると評価していた。
豪政府は現地で死亡したオーストラリア人ISIS戦闘員の子供8人を2019年に帰国させている。
野党はアルバニージー(Anthony Albanese)首相に対し、17人を帰国させるにあたり、国内の安全保障をどのように確立するのか説明するよう求めている。
また野党は、「ISISの戦争に自ら参加した人々を救出して自国民を危険にさらすことは許されない」と警告した。
アルバニージー氏は29日の記者会見で「安全保障部門の助言に従う」と説明したが、詳細は明らかにしなかった。
またアルバニージー氏は自国民の安全を守ることが最優先事項であると強調した。
シドニー在住の女性は娘とその子供3人を帰国させるよう政府に何年も働きかけてきた。この女性はABCの取材に対し、「4人が帰国できたことを嬉しく思う」と語った。
女性によると、母子は当局の監視下で聞き取り調査を受けているという。
米国、ドイツ、英国、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、カナダがシリアのキャンプから自国民を帰国させている。