オーストラリアがテヘラン大使館を閉鎖、イラン・イスラエル紛争激化

ウォン氏はオーストラリア人が陸路でイランを離れるのを支援するため、領事館職員を隣国アゼルバイジャンに派遣していると明らかにした。
2025年6月20日/イラン、首都テヘラン、イスラエル軍の空爆を受けた建物(AP通信)

オーストラリア政府は20日、イランの大使館業務を一時停止したと発表した。

イスラエルとイランによる攻撃の応酬は2週間目に入り、どちらも武器を置く兆候を全く見せていない。

ウォン(Penny Wong)外相は記者会見で、イスラエルがイランの核施設を再び攻撃したことで安全保障状況が悪化しているとして、首都テヘランの大使館の業務を一時停止したと明らかにした。

またウォン氏はオーストラリアの防衛要員と航空機を中東地域に展開し、空域が再開された際に市民と外交官の避難を支援するための準備を進めているとした。

さらに、「イランは非常に不安定な状況にある」とし、さらなる混乱に備えていると強調した。

イスラエルは今回先制攻撃に踏み切った理由について、▽イランが核兵器保有を推進していること▽数千発の弾道ミサイルを保持していること▽中東各地の代理勢力への武器と資金の提供を挙げ、これらの脅威を取り除くことと説明している。

イランは核開発を否定し、イスラエルに報復攻撃を仕掛けた。

ウォン氏はオーストラリア人が陸路でイランを離れるのを支援するため、領事館職員を隣国アゼルバイジャンに派遣していると明らかにした。

国際原子力機関(IAEA)によると、イランは5月時点で60%の濃縮ウランを408.6キログラム保有している。

<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用

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