◎ナチシンボルはすでに多くの州で禁止されているが、アルバニージー政権はこれを全国に拡大する。
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オーストラリア政府は8日、刑法を改正して「ハーケンクロイツ(鉤十字)」を含むナチスのシンボルを禁じると発表した。
ナチシンボルを公共の場で掲げた場合は禁固1年以下に処される可能性がある。ただし、ナチ敬礼は対象外になる予定だ。
ナチシンボルはすでに多くの州で禁止されているが、アルバニージー政権はこれを全国に拡大する。
豪ではネオナチを含む極右団体の活動が活発化している。
3月にはビクトリア州メルボルンでトランスジェンダーの権利拡充に反対する集会が開かれ、ネオナチの集団が参戦した。この集会は政治的な反発を招き、ナチ関連のイベントを禁じる声も上がった。
ある活動家はビクトリア州議会議事堂の階段でナチ敬礼を披露し、SNSで罵声を浴びた。
司法省は声明で、「ホロコーストの惨禍を賛美するシンボルに居場所はない」と述べ、速やかに刑法を改正するとした。
また司法省は禁止事項について、旗、腕章、Tシャツ、徽章の取引や公の場での展示、ナチ思想を促進するシンボルのオンライン公開などが含まれるとした。
ただし、学術、教育、芸術、文学、報道、科学的な目的のためにナチの鉤十字やシンボルを使用することは許可される。
ナチ敬礼は刑法の対象外となり、州政府の対応に委ねられる。ビクトリア州とクイーンズランド州は今年初に公の場でのナチ敬礼を刑事罰の対象にした。
オーストラリア放送協会(ABC)によると、ネオナチはパンデミック時の反政府デモに参加し、その思想を広げ、メンバーを募集していたという。
連邦警察は先月、ネオナチを含む極右団体が街頭での宣伝活動を強化しつつあると警告した。