◎オーストラリアオリンピック委員会(AOC)は、東京2020五輪を終え帰国した16人の選手に対する厳格な4週間の検疫は「残酷で思いやりがない」と述べた。
2021年7月23日/日本、東京2020五輪、オーストラリアの選手団(Petr David Josek/AP通信)

8月11日、オーストラリアオリンピック委員会(AOC)は、東京2020五輪を終え帰国した16人の選手に対する厳格な4週間の検疫は「残酷で思いやりがない」と述べた。

政府のコロナ対策に基づき、オーストラリアに入国する人は14日間の強制ホテル検疫の対象となるため、帰国した選手たちは空港のあるニューサウスウェールズ州シドニーで検疫を開始した。

しかし、コロナウイルスの感染拡大で都市封鎖に入った南オーストラリア州は独自の検疫ルールを設けており、州に戻りたい選手は14日間の追加検疫を命じられた。

AOCのマット・キャロルCEOは11日、南オーストラリア州の決定は選手のメンタルヘルスに重大な影響を与えると非難した。「選手たちはワクチン接種を終え、日本に出発する前から厳しい検疫下で生活し、東京で戦い抜き、ようやく帰国しました...」

「他の出場国は代表選手の帰国と活躍を盛大に祝っていますが、オーストラリア政府は最も残酷で思いやりのない検疫を選手に課しました。国を代表して戦った選手たちは罰せられています」

キャロルCEOは、「南オーストラリア州政府は国立スポーツ研究所の医学的アドバイスを無視した」と非難した。同研究所によると、選手のメンタルにはすでに大きな負荷がかかっており、帰国後さらに厳しい検疫を課せば、メンタルに深刻な影響を与える可能性が高いという。

キャロルCEOは、「ワクチン接種を終えた選手たちは何週間にもわたって毎日検査されており、地域社会に影響を与える可能性は低い」と主張した。現地メディアによると、AOCは南オーストラリア州の保健当局に追加検疫の免除を申請したが、拒否されたという。

オーストラリア国立スポーツ研究所のデビッド・ヒューズ博士は声明で、「南オーストラリア州の住民の安全を守るために設定された検疫ルールを尊重しているが、免除拒否は深刻な問題をもたらす」と述べた。

キャロルCEOは州政府との数週間の交渉の末、シドニーから南オーストラリア州に戻る選手が追加の14日間ホテル検疫の免除を申し出た場合、厳格な自宅検疫が必要になると通知された。通知によると、自宅検疫を選択した選手も家族との再会は許可されず、完全に隔離できる方法を自分たちで確立しなければならないという。

キャロルCEOは現地メディアの取材に対し、「隔離が不十分な場合、選手の家族も検疫を命じられます」と述べた。「ワクチン接種を終え、大会前の厳しい検疫をクリアし、戦い抜き、疲れ果てている南オーストラリア州の選手は2週間陰性をチェックした後も厳しく検疫され、家族と離れて生活します。到底受け入れられません...」

オーストラリアは480人以上の選手を東京に派遣し、17個の金メダル(合計46個)を獲得した。

南オーストラリア州は国内で唯一、二重検疫を課している。

2021年7月23日/日本、東京2020五輪、オーストラリアの選手団(Petr David Josek/AP通信)
アフィリエイト広告
スポンサーリンク