◎ザルダリ大統領は会談の中で南部シンド州カラチの空港近くの爆弾テロにより亡くなった中国人2人に哀悼の意を表し、関与した者を処罰すると約束した。
2024年10月10日/パキスタン、首都イスラマバードの在中国大使館、ザルダリ大統領(左)と中国大使(AP通信)

パキスタンザルダリ(Asif Ali Zardari)大統領は10日、首都イスラマバードの在中国大使館を訪れ、江沢東(Jiang Zaidong)大使と会談した。

大統領府によると、ザルダリ氏は会談の中で南部シンド州カラチの空港近くの爆弾テロにより亡くなった中国人2人に哀悼の意を表し、関与した者を処罰すると約束したという

このテロはカラチ空港近くの道路で6日遅くに発生。石油を積んだ大型車が爆発し、電力会社で働く中国人スタッフを乗せた車列が巻き込まれ、2人が死亡、8人が負傷した。

地元メディアによると、犯行声明を出した組織は確認されていない。

中国外務省の報道官は10日の記者会見で、「中国政府はパキスタン政府と協力し、パキスタンにおける中国の要員の命とプロジェクトを守る」と述べた。

また報道官は10月15日にイスラムバードで予定されている上海協力機構首脳会議に合わせてパキスタン国内の中国人の移動を制限するかどうかは分からないと述べた。

パキスタン政府は首脳会議に先立ち、イスラマバードと周辺地域の警戒態勢を最高レベルに引き上げ、市内に陸軍を配備している。

パキスタンでは近年、イスラム過激派によるテロ攻撃が相次いでおり、その多くがアフガンと国境を接する南西部バルチスタン州と北西部カイバル・パクトゥンクワ州で発生している。

バルチスタン州の反乱軍は隣のシンド州でもテロ攻撃を繰り返しているため、同州最大の反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」に疑惑の目が向けられている。

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