◎スリランカは昨年、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。
アジア開発銀行(ADB)は8日、債務処理に苦しむスリランカへの融資2億ドルを承認したと明らかにした。
ウィクラマシンハ政権は現在、国際通貨基金(IMF)の融資29億ドルの第2弾承認(約3億3400万ドル)を待っている。
ADBによると、今回の融資はスリランカの金融セクター安定化と改革プログラム、銀行セクターの安定性とガバナンス強化、女性主導の零細・中小企業向け支援などに充てられる予定。
ADBのスリランカ担当ディレクターは声明で、「本プログラムの包括的な開発目標は銀行が最終的な回復に向けて十分な態勢を整えられるようにしつつ、金融部門の安定を維持するという同国の戦略に完全に合致している」と述べた。
またADBは「期待される開発成果は様々なセクターに手頃で安定した融資を提供できる金融システムを構築することである」と強調した。
スリランカは昨年、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。
持続不可能な債務、コロナウイルスの大流行による観光業の低迷、ロシアのウクライナ侵攻による燃料価格高騰などの影響により、人口の大部分を占める低中所得者層の多くが今も厳しい生活を余儀なくされている。
IMFは今年3月に29億ドルの融資を承認。その後すぐに最初の融資を行った。