ASEAN、ミャンマー総選挙の結果認めず、親軍政党が圧勝
ミャンマーでは2021年2月の軍事クーデター以降、初めて選挙が行われ、親軍政党が圧勝した。ASEANは今回、地域ブロックとしてこの承認を拒否した形だ。
.jpg)
東南アジア諸国連合(ASEAN)は29日、ミャンマーで最近実施された総選挙の結果を認めないと表明した。フィリピンのラザロ(Ma. Theresa P. Lazaro)外相はセブ市で開催されたASEAN外相会合の席上でこの見解を示した。ミャンマーでは2021年2月の軍事クーデター以降、初めて選挙が行われ、親軍政党が圧勝した。ASEANは今回、地域ブロックとしてこの承認を拒否した形だ。
今回の総選挙は3段階に分けて実施され、軍寄りの政党「連邦団結発展党(USDP)」が他政党を圧倒した。しかしこの選挙は反対勢力が排除された形で行われ、自由で公正な競争が確保されたとは言い難いとの批判が国際社会から強まっている。ラザロ氏はASEANとして「選挙の3つの段階すべてを承認しない」と述べたものの、将来的な変更の可能性については言及しなかった。
ASEANは11カ国からなる地域組織で、加盟国にはミャンマーのほか、フィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポール、東ティモールなどが含まれる。ASEANはこれまでミャンマー軍政による統治を公式には認めず、2021年のクーデター以降、軍指導者を会合に参加させないなどの措置を取ってきた。ASEANには地域の安定と協力を促進する役割が期待されているが、加盟国間の意見の相違や政治体制の違いにより、対応は一貫していないとの指摘もある。
一方、ミャンマー国内では選挙をめぐる混乱が続いている。実施地域の多くが内戦状態にあり、民主派勢力が支配する地区では投票自体が行われなかった。軍は上下両院議席の25%を自動的に確保し、USDPと合わせて全体の8~9割を占める結果になる可能性が高い。国連や欧米諸国、人権団体などはこの選挙を「自由でも公正でもない」と非難し、その結果の正当性を認めないよう国際社会に呼びかけている。
ASEANの不承認表明はミャンマー軍政にとって国際的な正統性を得る試みへの大きな打撃となる。軍政は選挙を通じて内外に自らの支配体制を正当化しようとしていたが、地域最大の協力体であるASEANがこれを認めない姿勢を取ったことで、軍は一層孤立する可能性がある。また、ASEANとしてはミャンマー情勢を議題の中心に据えつつ、地域の平和と秩序を維持するための外交的努力を続ける意向だとしている。
