▽シドニーではユダヤ人コミュニティへの嫌がらせや暴力が相次いでいる。
オーストラリア・シドニー近郊のユダヤ人コミュニティにある託児所で火事があり、そのすぐ近くで反ユダヤ主義的な落書きが見つかった。警察が21日、明らかにした。
それによると、現場はシドニー東部のユダヤ人が多く住む地区。21日未明、ユダヤ人学校とシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)の近くにある託児所から出火した。
ニューサウスウェールズ州警察は声明で、「何者かが火をつけたとみられ、託児所近くの壁に反ユダヤ主義的な落書きが書かれていた」と述べた。
託児所は内部がほぼ全焼したものの、ケガをした人はいなかった。
警察は防犯カメラの映像から、午前1時頃に出火したと説明。落書きと放火が同一人物によるかは不明だ。
シドニーではユダヤ人コミュニティへの嫌がらせや暴力が相次いでいる。
ニューサウスウェールズ州政府は21日、この事件を非難し、州警察によるヘイトクライム関連の捜査により多くの予算を投じると表明した。
オーストラリアでは昨年から今年にかけて、シナゴーグへの放火、落書き、その他嫌がらせが相次いだ。
シドニーだけでもこの2ヶ月で少なくとも6件の事件が報告されている。